埼玉・群馬林道まつり with BMW F850GS
梅雨の晴れ間となった日曜日、翌日の仕事の心配を放り投げて気になっていた林道をいくつかまとめて走ってきた。
本当は栃木の栗原川林道に興味があったが、調べたらなんと今年で廃道!?という話で・・・。登山客もいるのだしさー。直そうよー。と思うけど、ともかく今は入れないのであれば仕方ないかと、おなじみ秩父に狙いを変更。
こうしてこの日、俺とF850GSによる第1回埼玉・群馬林道まつりが開催の運びとなった
埼玉 林道赤木慈光線
まずはいつも通り圏央道川島からR254で月輪→都幾川という流れで走って行って、途中の自転車基地?のところで北へ入ってのこの道。
まあ未舗装路は短いのだろうけど。
前日までの雨のせいで舗装路に泥や水が流れていたり、流れた濡れ枯葉が堆積していたりで、下手な砂利道より気を遣う感じだったが、やがて舗装が切れる。
ここでせっせとエア圧を調整。標準の2割引。舗装路であからさまに足元がねっちょり感になる圧。逆に言えば、それだけタイヤが変形するなら砂利道のグリップもそれなりにマシになるという期待。
と突撃したのだが・・・なんだか、500mほどで未舗装路は終わってしまった。舗装が進んでいる様子・・・。
実にあっけなかったが、まあ、無事に抜けられたので。また1本林道を征服(ドミネート)したということでよしとしようではないか。
抜けた後に、白石峠にでも出ないかと適当に走っていたら、まんまと通行止めにあたったり行き止まったりしつつ、こんな林道を発見。
ゲートはあるが、普通に開く。これは行ってもいいのだろうか?
見た感じ行けそう。
・・・思案しているうちに土砂降りの雨が降ってきた。
木陰で雨を避けつつ一服して考えたが・・・止めておくことにした。すごく行ける気がしたけど。俺はこういう不用意さを改めないといけない、と思い。
舗装林道を適当に走っているうちに、定峰方面になんだか抜けた。
今年は何だか訳がわからないうちに春も初夏も過ぎてしまったけど、山の方ではまだそこそこ紫陽花が咲いている。
で、ちょうど昼にもなったので、定峰と言えば有名で、Ninja250SLに乗って何度も通りすがったけど一度も食ったことがなかった「鬼うどん」をたm
きんぴら辛味鬼おろしうどん。だったかな?「鬼」というのは、おろしの修飾語で粗いということだろうか。そんな大根だった。青いのがネギでなく大葉だったのは爽やかでよい。
うどんはサービスで少し大盛りにしてくれたそうで、わりとお腹いっぱいになった。
なお、キンピラは写真の見た目より食べ応えありました。結構、太くて。冷たい麺も歯ごたえがありつつ喉越しもよく美味かったと思う。
店内には豆腐店の車のプラモも。
いずれにしても腹も満たされ、前から気になっていた鬼うどんが味わえたので良かった良かった。
定峰へは、行ってみたが、バリケードが強化されていたので引き返した。無理すれば横を通れそうだったが、ドロドロにぬかるんでいたし、なんか前は横スカスカだったのだがわざわざ強化して詰めてあるのを行くってののもよろしくないか、と。
いったんくだって、モーモーランドとか天空のポピー(今年は祭りは中止だったようだが)とかのあたりの峠を越える。
ここは、たいした標高じゃないと思うがなんだか眺めがよい。多くの人が休憩していた。
で、抜けて<82>へ。皆野に抜け、そこから<37>で、再びの・・・
埼玉 林道石神沢線
前回のツーリングで征服済みである。安心だ。そして、勝手がわかっていて安心感のあるところを走ればリラックスして走れるので、林道をGSで走ることにまた慣れやすいのではないか。そう考えた。
入り口の右は大きな鳥居。これは太田部林道とあるから、いきなり神社なわけではなくて道が続くのかな。写真を撮ったりしてたら、オフロード車のツーリンガーが入っていた。
気になったが、後もつかえてるので俺は石神沢線に進む。
雨はすっかり上がり、夏空だ。道は比較的綺麗なんだと思うが、あまり締まっていない感じはちょっとある。新しい道だからだろうか?それとも、林道ってだいたいこんな具合?
前回、ズボンを破いたのと同じ場所だが、やはりこの場所の眺めがいい。林を抜けてヘアピンで巻きながら一気に登ると、前方に武甲山が見えるので、何かこう・・・展開した感が。
あとはまた逆のヘアピンで高度を稼いで、しばらく行ったら3kmほどのダートは終了。舗装の太田部林道にぶつかったところが広い砂利なので、止める時に無駄にリヤをロックして3mほど滑らせてみた。ザァアアア!と砂利を引っ掻く音がなんかオフっぽくて痺れる。けど、止める瞬間に勢いがつきすぎて焦ったのは内緒だ。
と、さっき鳥居をくぐって行ったライダーが右手から現れて走り去った。なるほど、単にここにつながっているのか・・・。まあ、次回は1回走ってみようかな。なんとなく。
それから、土坂峠へ抜け、北へ下って群馬へ。
R299を少し西へ行き、恐竜センターあたりから「七久保橋倉林道」という舗装林道が北に出てるはずなのでそれを行けば・・・御荷鉾スーパー林道の西側に出られると、事前のネット情報で調べが付いている!
群馬 林道境沢線
・・・なんか名前が違う。
まあ、こんなところで道はそう何本もないから。地図の表記やなんかが適当なんだろう。
舗装林道だし。
と思ったが、簡易舗装が続くものの、ガードレールはなく片側は谷で、道幅は狭く、コケや枯葉が多く、そして超激坂が続く。こんなのが未舗装だったら登れねえなと思いつつ、いきなり舗装が終わっちゃったらこれ止まれるか?と心配になりつつ登る。
と、登らなくなってしばし行くと・・・
あれ?
ダート区間が始まった。
これは道間違ったのだろうか?行き止まり?
考えて、念のため降りて少し歩いて様子を見る。まあ、大丈夫そうなので進むと・・・。
抜けた。
そして抜けて行き当たった道こそ、七久保橋倉線と書いてあった。やはりどこかで間違っていたようだ・・・。
とは言え、ドミネートした林道がまた1本増えたのでよしとしよう。ま、ダートは100mかそこらしか無かった気がするけど。
自分がどこから来たのかわかっていなかったのでとりあえず勘で右に向かって進んだが、携帯の電波が入ったところで素直にGoogle Mapを見たら思い切り逆だった。
Uターンしようとしたところで、なんだか凄い状態の重機を発見。
なんか擱坐したって感じである意味カッコイイが、怖くもあるような。
錆びたアームは何かロボットっぽさが強調されていた。
予定より少し遅れて16時近いが、あとはどんどん舗装林道を登って行ったら、見たことのある景色に出た。
道がちょん切れているところからの眺め。
で、この横っちょの砂利道がスーパー林道?でいいのだっけ・・・?
ちょうど、V-Stromを止めて崖で風に吹かれている、ちょっと疲れた中年男性がいたので、挨拶をして御荷鉾スーパー林道ってこの道でしたっけ?と声をかけてみた。
ええ、そうですよ、とのこと。
「コイツで行ったらエラい目に会いました・・・怖くって・・・!」
まあ、フロント21インチの俺のGSの方が有利であろうとは思う。しかし、前回俺が御荷鉾を走破した際にはセパハンのNinja250SLであったので、それよりはきっとマシなのではと思ったが、そんなどうでもいい情報は黙っておいた。なぜって、彼は汗止め?の白い包帯みたいなインナーキャップを脱ぐことも忘れているほど疲れているのだ。そんな反応に困る微妙な情報は欲っしていないだろう。
とは言え、Ninjaで走った際はきっつかったのは確か。V-Stromで厳しいと言われると少し怯む・・・。
が、そんなことを考えてタバコを1本ふかしていると、まずジムニー軍団が4台ほどつらなって登場し、突撃していく。ややして、これがうわさのグラベルロード?という奴か?MTBでなくて、ロードバイクで突撃していく男性が一人。
じゃあ、まあ俺も行ってみますか。
いざ。御荷鉾スーパー林道へ。
いまこそ秩父の林道で鍛えた成果が試される。F850GSの本領を見せようではないか!
・・・まあ、これまで数キロのを何度か走っただけですけど。
鼻息荒く、ABSをオフ、走行モードはエンデューロ。このモードではASCの介入が緩和され、短時間のウイリーも可能となる!できないけど!・・・・舗装路ならちょっと上がるんだけどなあ。砂利道だと単にリヤが空転してしまう。まあ、もうちょっと上手くなればそのうち出来るだろう。フロントアップという程度で十分なのだ・・・。
御荷鉾の砂利は整っていて、はっきり言って走りやすかった。入ってしばらくのところで大きな水たまりがあり、残念ながらウィリーができないので致し方ないと突撃したら、ブーツに思い切り水が入った。防水のはずなのに!上から来たよ!
けど、たまに水たまりがあってもさしてドロドロでないから突っ切れるし、雨水で削れた溝は、記憶にあるほど深くはなかった。Ninjaには深かったのかも知れないけど、そこはやはりGSの余裕というものだろうか。
たまに道の横や上から飛び出ている枝を屈んで避けつつ。
いや、実に面白い。なんつうか、これまでもさほどハードな林道に行った覚えはないけど、それらに比べてもイージーで不安が少なく、展望は良い・・・。
素晴らしいな!これだよ!こんなくらいでいいんだよ!
と、気合が入ってるのかヘタレなのかよくわからない気持ちでハイテンションに走る。
ただ、俺はまだNinjaの時に買ったジェットヘル(J-Cruise)を使っているのだが、やはり林道を走っているとついバイザーを開けてしまう。その状態で枝とかにあたると、一度など目のすぐ下をヒットして、結構危ないところだった。
早いところ、アドベンチャー的ヘルメットを入手しなくてはいけない。
シールド付きのオフロードヘルメットでも、多少は呼吸は楽だろうし、バイザーをちょっと開けてもジェット全開よりは安全だろうと期待している。ヒサシもあるし。
こういうひらけたところが点在するのがまた何とも御荷鉾スーパー的。
森林公園の管理小屋に着いたが、せっかくだから反対までまず抜けてみることに。
と、その前に、そう言えばここが気になっていたんだ。
前にNinjaで来た時は、わりと必死で走っていてついスルーしてしまったが・・・。
山の神の丘へ至る小径。すなわち異界の門である。
そこから歩くこと実に、百と五十米。
山の神の丘。
うん。神々しい。・・・は言い過ぎかも知れないが、わりといい感じだ。
で、ふと思い出して、あるものを探しながら道を戻る・・・。
と、見事に発見。
銀竜草。
これ一度見てみたかったんだ!
興奮気味にバイク仲間のPくんに写真を送ってみたところ「飛竜の傷を癒すために必要な草ですね」とのこと。・・・・うん、まあ、そういうことにしておこう。ブレない奴だな。
展望台の眺めも良い。双眼鏡が、コインを入れなくても見えるところがまたよい。
何が見えるというわけでもないけど。
満足してバイクに戻り、しばし進んで・・・・無事、御荷鉾スーパー林道をドミネート。
ここから神流湖方面に下れないのは知っているが、反対はどっかに抜けられるのだろうか?そろそろ時間も遅くなってくるし・・・・と少し県道を走ったが、数kmで引き返してきて、やっぱり御荷鉾スーパー林道を戻ることにした。面白かったので。
帰りは、写真はもう十分撮ったしということでライディングに集中して走ったので、わりとあっと言う間に抜けてしまった。でもやはり楽しかったので、・・・うん、また来よう。中津川林道が開通するまでは、行くアテに困ったらとりあえずここ走ればいいや。
その後、下仁田方面に抜けるのに近道しようと適当に舗装林道を突き進んでいたら・・・
舗装路なのに、砂利があってさらに川になってる。
舗装路なんだけど、誰かが土系の魔法でも使ったか、サイヤ人が気を高めたしたらしい場所。
・・・てなところがあり、行ったり戻ったりで結局、わりと無駄に時間を食ってしまった。まあ、ちょっと面白かったからいいけど。
下仁田の道の駅は閉まってしまっていてつまらないし、そのまま高速に乗って、ひとまず甘楽PAへ。ハンディの空気入れでタイヤ空気圧を1割引に戻し、あとはインカムでNACK5を聞きながら気楽に帰る。
安いインカムを買ってみた理由のひとつはコレだ。俺はたぶんちょっと短気で、ついつい走行ペースが上がりがちなのだが、ラジオを聴いていると気が紛れて、わりと呑気に行儀よく走っていられる。実は車の時にもよくそれでラジオを聴いているので、バイクでも試してみたかったという次第。
下仁田ではNACK5はまったく入らなかったが、高速を進むうちにだんだん明瞭になってくるのも面白くて、そんなこんなしているうちに埼玉に帰ってこれてしまうので、やはりこれはなかなか良いな・・・。
帰宅と同時にiPhoneの電池が切れた。最近電池もたねえなと思ったらBMW Motorrad純正アプリが半分以上バッテリーを消費していた。
その成果(?)。
ルートを記録してくれる機能があるのだが、いつも走って1時間分くらいで切れていたものの、今朝のアップデートで何かが直ったのか、全区間を記録していた。
最大高度は1474m。最大バンク角43度。最大加速1.6G・・・だそうだ。ちょっと面白い。この数値の解釈はよくわからないが、まあなんとなく。そして、画像は御荷鉾部分だが。
おー・・・。やはりそれなりにトラクションコントロールは活躍していたらしい。なんだか心強いじゃないか。
この日はなんだか、ともかく「GSは楽しい!」という感覚で大満足であった。
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