BMW F850GSで行く、黄昏の御荷鉾スーパー林道。ただし半分。



気がつけば、1ヶ月半もツーリングに行っていなかった。
仕事が忙しくてワーキングプア的に土日も働けどはたらけど我が暮らし楽にならざり的な暮らしを暮らしていたのもあるが、それに加えて近年の秋にありがちな週末ごとに崩れる天気。


前回、8月のツーリングの際に「レザーグローブは暑い」と思って購入した、少年の頃から憧れていたFOXのMXグローブがもはや寒そうでたまらない。一眼レフが重すぎると思って買ったソニーの購入コンデジ、レンズはカール・ツァイス・バリオ・ゾナー!は、まだ家の花壇のマツバボタンしか写していない。

今週も来週も仕事は多忙にして苛烈、だが・・・・このままでは俺の脳内の何かの袋の緒が切れてしまいそうなので、日曜の午前まででなんとか区切りをつけて、昼の12時ぴったりにそそくさとF850GSに跨り、「ちょっと、出かけてくる」と胡乱な予定を妻に告げてさいたまを発進したのであった。

近所のICから東北道に入へ。雲は多かったが秋らしい青空も覗く。もう夏の気配もないひんやりとした空気。だが、寒いというほどでもない。道も、車は多いが渋滞というほどでもない。

久々の高速走行。軽快に風を切り、遠く西に見える稜線に向かって高速のジャンクションを加速しながら圏央道へと。

まったくもって、気分的にはまさに、イェイ!イェイ!イェイ!だ。



GSのフル液晶システムの、(日本において)クソの役にもたたないナビ機能にはガッカリだが、意外に楽しいのがメディアプレーヤー。電話もあるし・・・とインカムを買ったのだが、iPhone直結ではなくGS経由にしているので、液晶に楽曲のイメージが表示される。ちょっと楽しい。

時間もないので知っているルートをどんどん進む。

月輪から都幾川経由で白石峠へ。そこから東秩父村方面に抜ける。定峰から秩父へのルートは復旧工事でも始めたのか思い切りバリケードありの通行止めだった。

モーモーランドを掠めて、皆野方面に抜ける。このあたりの道は、総距離こそ少ないがそれこそビーナスライン的な雰囲気もある。なだらかな山の草地の中を縫うワインディングという意味で。

皆野でトイレ休憩と思って、普段は寄らない道の駅に寄った。そこで昼飯として山菜いなりと、土産に栗を買う。「ポロタン」という新品種で、なんと渋皮がぽろっと向ける和栗だそうだ。1400円もしたが、珍しいし季節物だし栗は好きだしなので、まあ試してみようと。

もはやルーチン的に石神沢林道経由で群馬へ。
順調に荒れてきてる気がするし久々だったが、この1ヶ月半のうちに何度か、近所のしょぼい川沿いの砂利道をGSで徘徊したりしていたこともあり、意外に緊張せずに未舗装路を走れた。

R299で恐竜王国をちょっと過ぎたあたりから、八倉峠を目指すらしい道へ。本当にこれでいいのか?方向変じゃねえか?というか、こんなところに家があったのか・・・?

などとちょっとドキドキとアドベンチャー気分を味わいながら突き進むと、やがてお馴染み?の御荷鉾スーパー林道の入り口に。


ひとまず、山菜稲荷を食う。かなり甘めの揚げが美味い。
ポットに入れてきたセブンコーヒーを啜り、一服。


天気は再び下り坂で空は厚い雲に覆われている。薄暗くて少し寒い。だが、雪をかぶった浅間山にそこだけ夕日があたって輝く様は絵になっていた。

時計を見れば16時45分。日没は17時5分。御荷鉾スーパー林道を抜けて藤岡側から帰れたら帰ろうと思っていたが、あちらの道路がちゃんと通れるのかがわからない。今からで引き返す羽目になれば完全に日が暮れる・・・。

とは言え、ここまで来てまったく走らないのもなあ。ということで、時計を見て、10分だけ進んでそこでUターンして戻ってくると決めて御荷鉾スーパーへ。

雨続きの後で多少ぬかるんでいるところがあったが、やはりここは走りやすくてアドベンチャーで楽しめる。

数カ所、泥が深めのぬかるみが出来ていたが、こういうのもちょっとは慣れてきた。ビビってスピードを落としすぎてアクセルを開ければ滑るので、むしろスルーっと惰性で通過。しっかりニーグリップしておけば、多少グニグニと滑ってもそのまま突っ切れるものだなと。

Uターン後、戻っていく間にみるみる暗くなってきて、あー引き返して良かったと胸を撫でおろした。その後、塩の沢峠の方へ抜ける道はだいぶ薄暗くなって、県道45号に出た頃には真っ暗になった。

あとは一路、下仁田から高速でさいたまへ。

十分ではなかったけど、林道もそこそこ走って、良き景色も見て、だいぶ良い気分転換になった。


が!

ひとつ残念なことが。

買ってきた栗を家でさっそく焼いたり茹でたりしてみたら、



9割がた、やられてた。

いやー。バッグから出した時から変な臭いだな?とは思ったのだが。皮がむける新品種とかいうくらいだから、そういう臭いなのかなと。あまり良い臭いじゃないけど・・・。低温熟成済みとか書いてたし。

でも、剥いたら黒いのばっかりだし、かんぜんにカビてるのも結構あった。よく見れば栗の外側の尻部分にもカビがちらほら・・・・。



ちなみに、この左下のが奇跡的に綺麗だった本来のポロタン栗。だが、こういうのは一袋(40粒くらいはあったかな)のうちに3個くらいしかなかったし、他のカビたり腐ったりしてるのの臭いが移ってしまっていて不味かったので、・・・半分くらい剥いたところで、残念ながら全部捨てた。

・・・1400円が・・・もったいねえ・・・。

今回はちょっと高い勉強代になった。

秩父方面の農産物などは、基本的に高く評価している。普通の栗は安くて美味かったし、ジビエも、日本酒もワインも、ふき味噌も。でも、これは売り場でちゃんと見てればダメになってんのわかるんだから、こういうの売ってちゃダメだと思うよ・・・。

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