クエスト:座禅草を探せ→失敗
正月に近所を走って以来、1ヶ月半くらい始動していなかったGS。
しかし、最近の日中は気温が20度を超える日もあり、自宅から遥か彼方に見える武甲さんも一時はかぶった雪帽子をあっと言う間に脱ぎ捨てた様子で、土の中の虫よろしく俺の中のバイク乗りたい虫もうずうずしてきた2月の今日この頃。
だが、徹底したリモートワーク+ブラック労働で、2ヶ月ほど、家からほぼ出ない生活をしていたせいで、15分ほど歩いただけで足が痛くなるし、自宅のぶら下がり健康器でも3回しか懸垂できないという、座敷牢に閉じ込められていた罪人並みの体力低下に見舞われているので、ひとまずはリハビリ程度。
3時間くらいというメドでどこに行けるかを考えた。
栃木もいいけど、緊急事態宣言中だしな。正直、県境がどうのこうのじゃねえだろというのが個人的な感覚だけど、他県ナンバーで駐車していたら蹴り倒されていたりしたら嫌なので、ともかく埼玉県内で納めておこう。
ということで、思い出したのが横瀬のザゼンソウ自生地。過去に2、3度行っているが、いつも時期が遅くてまだザゼンソウを見たことがない。
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久々な上に体幹の力が萎えているからか、アクセルを開けた時に体が置いていかれる。
なんだか初心者のようなぎこちない走りになってしまうが、それが逆に「ああ、バイク乗るのってやっぱりスポーツなんだな」と実感できてちょっと面白い。
GSを乗りこなせるように体力を維持しよう、という気持ちになるので、このバイクは健康にも良いのでしょうか?GS健康法。買うだけで体力向上。素晴らしいな。
秩父に入る道は、いつもの圏央道経由。だが、白石峠から抜ける道は確か通行止めなので、都幾川から奥武蔵林道(舗装)経由で苅場坂峠、そこから正丸方面に抜けるルートで。
奥武蔵林道で一部、路面に雪というか氷が残っていたが、乾燥しているトラックはあったので気を付けて走れば問題なく通過できた。
で、何はともあれ、横瀬のザゼンソウ自生地に着いた。
着いたが、それらしきものがない。
目を凝らして見つけたのが冒頭の写真のみ。
おそらくこれがザゼンソウ。・・・どうやら、今年は早すぎたらしい。
沢の対岸には生えてないのだろうかと思ったが、朽ちたトラックが味を出してるだけであった。
ラピュタの空中庭園のような虚無感。単に朽ちている、ということだけではない。おそらく当時はこれも、最新鋭のテクノロジーとしてピカピカで販売されたもので、その時には誰もこのような未来を想像しなかったのだろうなということ。人間の「現在」に感じる価値というものの儚さ。まあ、目新しいことは何もない。1000年近く前には「祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり」なんて歌われていたくらい、無常観というのはありきたりだ。
だが、それが具体的な存在として、しかも展示物でもなく、リアルな現実として存在しているということがちょっと面白いのだと思う。
ザゼンソウは、できれば再訪問して今年こそクエスト達成したいものだ。
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ところで不思議なことだが、正丸峠を走ると気持ち悪くなる。心霊スポットだとも言われるそうだが、俺は精神的サイエンティストなので、呪いの類を懸念しているのではない。
もともと、乗り物酔いがひどく、バスや他人の運転する車、電車はもちろん、自分の運転する車でも酔うことがある。バイクですらたまに酔う。三半規管が不良品なようで、本当に些細なことで酔ってしまう。
正丸峠は、急カーブと路面の悪さとに加えて、比較的短距離で高度を上げてまた下げることになる。しかも、峠部分が特に休むポイントでもない(一応茶屋っぽいのはあるけど、店駐車場しかないし、そこらで駐めると怒られる雰囲気だったので、いつもスルーしている)というのが、微妙に俺の脆弱な平衡感覚にダメージを与えるのではないかと思っている。
毎回というわけじゃないが、これまでに3、4回。そもそも、秩父に行く際に正丸峠を越えるルートは多くは使わないので、これは実際は通れば50%以上の確率くらいで気持ち悪くなってる気がする。・・・もう通るのやめようかな。
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