浅間山周遊〜キャンプツーリング

1泊だけですが、キャンプツーリングに行ってきました。

群馬の月の入り

間違って入った林道も良かったし、激混みと思った内山キャンプ場も意外に快適に過ごせて良かった。


同僚のP君を道連れに、とりあえあずキャンプツーリングしようというのが今回のテーマ。本当はどうせキャンプなら東北くらい行きたいが、時間もないし世間も世間だしで、あまり遠くないところでともかく手を打とうと、決めた行き先が内山牧場キャンプ場。

なので、適当に朝にでてともかくそこに早めに着いて、ゆっくり過ごそうという作戦だ。



とは言え、直行で行くとあっけなさ過ぎるだろちうことで。
高速で松井田妙義まで行ってしまって、そこから反時計回りに浅間山を回るような感じのコースを考えた。



嬬恋村と言えば、昭和の時代より小学校の社会の教科書に登場するキャベツの名産地。
出荷が多すぎると市場価格が下がり、農家は赤字になってしまうのでキャベツを潰すという話が載っていて、「わざわざ作って潰すなんてなんて環境と倫理に反する行為だ!」と小学生の俺は激怒したものだったが、今は農業がとりもなおさず経済活動であるということを理解出来る。

ただ、キャベツの出荷額が安過ぎるんだろうなとか思うけど。いくらか知らないけど。
流通の過程というのも必然性から生まれたものだろうとは理解するし、それで飯食ってる会社もあるんだとわかるけど、でもやはり無駄が多い。現代の電子商取引というものも活用して、もっと効率よく、生産者と消費者がダイレクトに近い取引をして効率よくできればいいと思うのだが・・・。

農協や卸業者が弱体化するのは、時代の趨勢と考えるべきで、そこを守ろうとしたら人類の未来がないよと、俺は思う。



嬬恋村の名誉のために。潰れてたキャベツはほんの一部で、他は見渡すばかりのキャベツ・キャベツ・・・・。

これは少子化が解消してしまいそうだ。

そんな嬬恋村から適当に南に降る道で北軽井沢へ抜け、下仁田方面へと思っていたのだが。



気がついたらダートだった。XSRのP君にはスマンと思ったが、まあ、いままでいくつものダートをクリアしているから大丈夫だろ。

前日にPくんとオンラインでGoogleMapを見ながらルートを相談していた際には、普通の街道かなと見えていたので、まさかダートだとは。

とは言え、細かい砂利でフラットなので楽勝だと思ったが・・・。



半分過ぎくらいで落石現場に遭遇。
落石と、そのすぐ向こう側が掘れて溝になっているのがいやらしい。

正直、俺はギリギリ行けそうだなと思ったのだが・・・さすがにXSRで行くには無理がありそう。Pくんも止めておくというので、ここは素直にUターンした。



戻ることになったとは言え、道はこの通り素晴らしい。

ただ、予定外にダートを走ってしかも戻ったりしたので、時間を食ってしまって昼飯が食えてない。浅かったアイスコーヒーはちょいちょい飲んでるが、そんなもんでは喉が乾いてきたし・・・。

戻って街道にでて、中部横断道路だっけ?無料の高速も使い佐久へ。



いつもこのあたりに来てもスルーしていたヘルシーテラス南佐久で昼飯に。

本当は、普通に蕎麦屋でも行こうかと思っていたのだが、時間が押しているしこの後にキャンプ食材の買い出しも必要だというようなことを考えて、まあ、久々に道の駅で飯でもいいだろうと。

でも、一応、長野の地粉を使ったそばらしい。そしてたっぷりの大根おろしと梅がのったそばは、暑さにやられてかけて乾いた身体にはすごく良かった。さっぱりとしていて、なんとも生き返るような。もっとも、大根と梅の強さで長野の地粉云々を味わうゆとりがなかったけども、まあ、この時には美味かったので良い。

さて、結局のところキャンプ場への到着は17時頃。広々したフリーサイトということだったが、思っていた以上に満員御礼状態で、我々の控えめなソロテントでさえ、どこに建てればいいのやら・・・。

正直に言えば、俺は心が狭いので、こういうときに無駄にタープを貼ってロープを鈍角で広げて広大な領地?を確保しているのとか見ると、「踏んじまっても文句言うなよこの野郎」という気持ちになったりするのだが、まあ・・・すべてはコロナが悪いのじゃということで隙間を探す。

最終的にはまあ端っこになんとか場所を構えて落ち着いた。バイクを停める位置とテントを立てる向きを工夫して、あまり他所のテントの群れが視界に入らないような具合にできたので、思ったよりも静かな気持ちで過ごせたのは良かった。

埼玉県民にヤオコーがあるように長野県民にはツルヤがあるようで。そこで調達したツルヤオリジナルのエールやらワインやらを飲む。ワインは、プライベートブランドだが松本平産のぶどうを使ったというもので、おそらくこれ

エールも美味かったし・・・。長野は、ハム・ソーセージもジビエもあるし、なんつうか・・・美味いな。

綺麗な写真は撮っていないので載せないが、ツルヤで買ったステーキは微妙だった。肉が悪かったわけではなく、俺がストーブのガスカートリッジを忘れたためにアルコールバーナーで焼いたら、火加減がわからずに超ウェルダンにしてしまったためだ。
まあ、でも肉は美味い。

その後、夜も更けて涼しくなってから、持ってきた辛ラーメン(袋)にスパムとネギ、卵をオンしてプデチゲ風のラーメンを作って食った。これはやっぱり美味い。


流行もあるからか、夜になれば皆こぞって焚き火を始める。

我々は焚き火台を持っていないから焚き火はしない。まあ、単に買ってないから持ってないというのはあるけど、一方で俺はそこまで焚き火を愛していない。荷物も増えるし、火の始末は心配だし、何より臭いからだ。焚き火すると何日か焚き火の臭いになるのが個人的に嫌だ。

火を燃やすのは楽しいってのはわかるはわかるけどね。そこまで頑張ってやろうという気にはならない。よほど開放的な状況で直火でバンバンいけるならやるかという気もするけど、いろいろ気を使いながら頑張るモチベーションがない。



代わりと言ってはなんだが、ランタンの明かりも決して、他人の焚き火も視界に入らないようにして、そらを見上げるのは大好きだ。

満天の星空、という陳腐な表現は子供の頃から読み物で何度も目にしていても、川崎育ちの俺はほとんどそれを見たことがない。

だから、キャンプに行くと楽しみなことのひとつはゆっくりと星空を眺めることだ。星が多すぎて逆に星座が見つけられないが、そんなことはあまり気にしない。10分ほど眺めて目が慣れて来る頃には、流れ星のいくつかも見つかる。流れ星は実に綺麗だ。煌めいて儚げで刹那的で、まるで無垢な少女のように尊いではないか。(←ロリコン発見)





コンデジの長時間露光でも、天の川も写る!

物語にも歌詞にもよく登場するミルキーウェイ。田舎育ちのP君は「珍しくもない」と興味なさげだが、都会人の俺には、とにかくロマンチックなんだ。隣にいるのがP君でなく地味だけどよく見ると美人でしかもちょっと俺に気がある少女で、かつ俺がおっさんでなくて素直になれないけど今夜素直になろうかなというところの少年だったらもっと良いだろう、とは思うが、そうでなくても十分に良い。そんなシナリオが思い浮かぶだけで現実は違ったら虚しいのではないかと突っ込まれそうだが、そんなことはないのだ。これはある意味、映画を見ているような気分。この素晴らしい星空と、自分の記憶に多少はある素敵な思い出をブレンドしてなんとなく得られる、はっきりしないがロマンスとノスタルジーに溢れる良いイメージ。

それが楽しいのだ。焚き火を眺め続けている人も、たぶんそんな感じなのかも知れないけど。俺の得意なシナリオは焚き火より星空なんですよ。


さて、そんなこんなで酔っ払って眠りについて、翌朝。


実はこの通りの大混雑。


角度を変えれば、遠く朝靄の彼方の荒船が。

適当にテントを乾かしながらゆっくり片付けて、その後に荒船の湯に向かう。
温泉でさっぱりして(ただし俺は着替えを忘れたので、1日着古した靴下とパンツを再度履くというさっぱりしない事態には陥っていた)、どうしようかと思ったがここで昼飯も食ってしまおうと。

食事処で「味噌豚丼」を食ってみた。




 見た目のインパクトはあるけど、豚肉を何枚か減らしていいから厚みを1.5倍にした方が良い。こういう公共系のところはしっかり火を通すから、薄いと固くなりがちだし、しかもエアコンに当たるとすぐ冷めてしまう。

という改善点は思い浮かんだが、まあ、ひとまず美味かったかな。改善の余地はあるけど。


今回思ったのは、やはりキャンプ場にはアドベンチャーバイクは多いが、みんな箱が付いてること。そして、箱があれば荷物の積載にやはりゆとりが出るんだろうなーと。

同じ量なら楽に詰めるし、満載ならぐっと増えるし。実はキャンプツーリングで一番嫌なのは、帰りに荷物を詰める面倒くささだ。何故か行きより入りにくいし。

なので、やっぱり箱買おうかなと思いながら帰路についた。

で、夏のうちにまたキャンプに行きたいなと。やっぱり楽しいので。


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