不屈()のGSライダー、それが俺【秩父〜群馬〜長野のダート】

今度は会津に行こうと思っていたけど、週末の南東北の天気は不安定だったりもしたので、天気がよい北関東辺りを巡るツーリングに出かけました。

今日の一枚は東山林道@佐久より


・・・いつものように東北道から圏央道、都幾川から白石峠というルートでまずは秩父入り。なのだけど、今回は白石峠でいきなり転けました・・・。

転けたというより、ダンプに轢かれかけた。朝から高速も混んでたけど、5・10日だからか、白石峠にもいつもはさほど見かけないダンプが何台も。そのうち一台が、自転車ライダーを抜きたかったからかハイペースで右側に膨らみつつコーナーから出現したものだから、あわててこちらは左の路肩ギリギリに回避。そこまではよかったけど、路肩に溜まっていたゴミを踏んでリヤが滑り、そのまま転倒・・・。

倒れながら、ほんとに数10cmの目の前に迫るダンプの後輪に死ぬかと思ったが・・・ギリギリ、接触せずに・・・ダンプは何事もなかったのようにアクセルを踏んで駆け抜けて行った。・・・ええ・・・?これって轢き逃げ未遂じゃない?

左足をバイクの下敷きに挟まれつつ(ダンプが近かったので離脱出来なかったのだ)、いや、いくら林道は仕事の車優先っつったって限度ってモノがあるんじゃない?とかなり複雑な気持ちになったが・・・。

前回から新調したブーツ(ガエルネ Gミッドランド)のおかげか足は痛くなかったし、起こしてみたところ、特にどこかに新しい傷が付いたのかわからなかったので(絶対に付いてはいるけど)、まあ、面倒起こしても仕方ないかとスルーすることにした。

集まって助け起こしてくれた自転車乗りの皆さん、ありがとうございました。なんか毎回こんなことでいいのかという気はするが・・・。

その後、無事とはいえ転倒しているので、焦らず路肩で準備していたら、またダンプがやってきて、道が狭いためか、車体をプシュプシュと揺らしてにじり寄りながらプレッシャーを掛けられたが、頭に来たし焦ってまた立ちゴケでもしても仕方ないので、慎重にゆっくりじっくりヘルメットを被り手袋をしてから少し先の広いところに移動した。・・・ドライバーが文句でも言ってきたら、「アンタらの仲間に轢かれかけてこうなってんだけど、なんなら警察呼んでくれる?」とでも言ってやるかと心に決めつつ。くそ。

・・・まあ、結果論ではあるが俺の体にもバイクにも、目立った被害はないし。カリカリしてても仕方ないだろうと気を取り直して出発。

でも、雨が続いた後だからか?舗装林道にはゴミ砂利が多い。今日はダート以上に舗装路を慎重に走らねばならないだろう。


秩父の景色は良い


こんな天気の良い日は、天空のポピー跡地の眺めはとりわけ素晴らしい。重畳たる山々を背にした草地と、それを縫うワインディングがなんとも開放的で。まあ、この道は見た目ほど走った感じは面白くはないのだけど。ペースが微妙で。


まずはダート1本目の石神沢林道。


石神沢林道のハイライトは個人的には、ここ。


石神沢林道を抜けたら土坂峠でR462に出て、法久から御荷鉾スーパー林道(舗装部分)入り。

そして、予定にはなかったが、ゲートが開いているのを初めてみたブナン沢線に入ってみた。

ブナン沢線


けど、ダートっぽい荒れ方の舗装路だった


ひたすら舗装路だったので、しばらく行って引き返してしまった。けど、結局どこにどう行くのか?東御荷鉾林道につながってる?ような話もあるみたいで、まあ、今度来たらもっと進んでみようかな。


そして、その東御荷鉾林道。


ダート2本目、東御荷鉾林道




ビミョーな太さと高さの倒木が行く手を阻む。
首を竦めたら潜れた。

長らく通行止めだった地点

元・通行止め地点の、鬱蒼とした林間から突然明るくなるのがいつも楽しい。

初めて来た時には相当緊張した東御荷鉾林道も、無難に走りきることが出来るようになり、舗装路を街道に向けて下っていたその時。

😳!!!」

突然、なんの前触れもなく前輪が持って行かれた。鮮やかな足払いでも食らったかのようにバイクが地面に対して横を向いて、空転する後輪のメカノイズを聞いた刹那、乾いた音とともに地面に打ち付けられて転がった!

・・・あ、ヘルメットぶつけたとか、ジャケットの袖口しめとけば良かったとか、こういう転び方は久しぶりだとか思ってる場合でもなくて、ようやく体が停止した時にはしばらく息が出来ず、情けなく丸まって目を見開き悶絶してしまった。

おそらく数秒。そして「・・・くっそ!日に2回もコケるとか!!」と大声で絶叫。したら、呼吸が正常化した・・・。

とりあえずキルスイッチを切り、まずは体の様子を探る。さっきと違い、今度はさすがにあちこち痛い。が、騒ぐほどすげえ痛いわけではないし、変なところが曲がってもいないし、首も含めて動かせない関節もない。うん。大丈夫みたい。いつもながら、意外に衝撃に対して頑丈な体で良かった。



もはやツーリングに来ると寝るのがデフォルトのマイGS



それからバイクの周囲を探ると、ゴミ砂利を避けた乾いた舗装面が轍状になっている部分をトレースして走っていたのだが、そこだけ簡易舗装と見た目が一体化した玉砂利が深々と溜まっていたのだった。舗装面から剥がれた小石が雨で集まっていたのだと思う。
ちょうど、上の写真だとバイクの奥で日影になってるあたり。
素材が同じで乾いてもいたからパッと見てわからなかったが、踏めばボールベアリングよろしくよく滑るのであった・・・。





GSは・・・。まず起こさないといけない。砂利を退けて足場を良くして、えいや!・・・起きない。うーん。けど、このまま、また誰か通るまで待ってるというわけにもいかんだろ・・・。

前回の反省を踏まえ、バイクを引っ張って回転させ、斜面に対して多少なりとも起こしやすくなるようにする。何度も半端に頑張ると体力を消耗するので、次の一度で起こすと決意を固め、「だああああ!」と叫びつつ力を込めたら、結構普通に起こせた。うん。すごい達成感だ。

さすがに今回は激しく削れた・・・


とは言え、レバー・ペダル類は無事。ウィンカーも1つがひん曲がってレンズ割れてたけど、中身のLEDが無事なので点灯に支障はない。ミラーも傷だらけにはなったが折れてない。つまり、法規的観点も含めて走行機能に支障は生じていない・・・やはり、なかなか頑丈だよなこのバイク。

さすがにしばらく、朝買って水筒に入れていたコーヒーを飲みつつ、タバコをふかして気を落ち着けることにした。うーん・・・二度も転けるなんて・・・今日はもう帰った方がいい?けどなあ・・・。

何度見てもバイクは見た目以外は平気そうだし、しばらく待っても、体もアチコチ擦りむいてはいるけど、どっか動かないとか目が回ってくるとかそういうこともないし。・・・一応、天下のショーエイの購入ヘルメットに、ライトとはいえパッド入りのジャケットとパンツ、それに前述のGミッドランドという、わりとまともな装備のおかげだろう。若い頃にみたいに暑いからとTシャツで走ってたら血まみれだったなと思うけど。

それに、なんかこれで帰ると、週末を悪い思い出だけで過ごしてGSでツーリング行くのも今度嫌になってしまいかねない気がしてきて、とりあえず具合でも悪くならなきゃ予定続行という結論を出した。

とりあえず、次に向かうのは名無村林道なわけだが、その前に2週間前のツーリングでヘルメットが枝に引っかかって脱落したパーツを回収。



ホーネットADVのバイザーのエアインテーク部カバー

・・・・探しに来ておいてなんだけど、見つかるとは思わなかった。


そしていつも通りの名無村林道へ。いつも通りにちょっとガレ気味。前回は出口で立ちゴケというショボいアクシデントに見舞われたが、今回はそこも無難に通過。

そしてすぐに御荷鉾スーパー林道のダート入り口。



お馴染みの。

夏の林道の風情

この後の予定もあるので今日はさくさくと進む。
管理棟手前の道が開けたところで雨水を流すためかの盛り土がある。とくにいつもより飛ばしたイメージはなかったけど、なぜかこの日はちょっと離陸した。なんでだろ。まあ、楽しいからいいけど。

そして、何度見ても飽きない八倉峠の絶景。

いつも通りの絶景

昼時を回っているが食堂にありつけそうにないし、木陰がちょっと涼しかったので、ここで昼食にすることにした。腹が減ったまま走るとろくなことないし。

ついつい、中本を選んでしまう

朝に汲んだ湧き水で作った蒙古タンメンを知るまで飲み干し、


ブラックなのにカプチーノの如き泡立ち

今日はシュガーを追加してあるアイスコーヒーを飲みつつ、タバコを1本。ゆっくりとふかして。


一瞬、ここから下仁田に抜けて帰るという考えも過ぎったが、今日は不思議と(ムキになってるだけ?)がんばりモードで、


(西)御荷鉾林道



少し雲が出てきたところがまた夏らしい



とはいえ、真夏というにはまだ早い雰囲気


西御荷鉾林道は後半にむけて徐々に雰囲気が群馬から長野に変わっていく。途中に街も村もなく只々、山間のダートを走っているわけだが、今日のルートで石神沢林道〜東御荷鉾林道〜名無村林道〜御荷鉾スーパー〜(西)御荷鉾林道と辿ってくると、微妙に道の雰囲気が違っていて、やはり埼玉〜群馬〜長野と進んできているのが感じられるのが面白い。

ダートをたっぷり走れるというのもあるけど、それが面白いのでこのルートは気に入っている。


そして、西御荷鉾林道を抜けて南牧に出たのは16時過ぎ。だが、夏至を過ぎて間もないこの時期、日没まではまだ3時間以上ある。

かくなる上は、一路、西へと進路を取り田口峠を越える。そして、


佐久 林道東山線

何度か来ているが走りきったことのない、東山林道にもチャレンジしよう。



わりとフラットで走りやすい


でもたまに砂利が深いのでフロントに注意


この草を見ると長野に来たという気がする


この岩も長野的


走りやすいし、秩父や御荷鉾のような切り立った硬い岩山と違う、ちょっと柔らかい感じの長野の林道だなと堪能していたが・・・・


沼すぎる

おもむろに、道幅いっぱいの沼。10mくらい行けばまたすぐ乾くのだが・・・。

道の端はむしろ泥濘んでいて絶対に走れない。真ん中は、五分五分以上くらいには行ける気がする。おそらく、底なし沼でもあるまいに、意外に底は固い気がした(実際ちょっと歩いてもみた)。だが、このぬかるみの中でGSを転ばせてしまうと、足場の悪さからして俺はおそらく一人で起こすことが出来ない可能性が高い。

せめて二人で来ていれば・・・・とは思うものの、現実に一人なのだから。しばらく考えたが、今日はここは引き返すことにした・・・・。

でも、帰ってから動画など見てると、意外と走れるのかなという気もしたが。せめて、日暮れが迫ってなければなあというのと、現地ではやはり判断できなかったので、そうした場合には「行けるかも知れないから進む」ではなくて「行けないかも知れないから戻る」と考えるというのが大事と思うので、自分的には落ち着いてジャッジできたことは良かったと思う。






帰宅して翌日、転倒時に泥で汚れたジャケットを洗濯しようとポケットの中身を出していたら、極度の方向音痴なので携帯している方位磁石が砕けていた。


やっぱり、そこそこ衝撃あったからなあ。どうりで、胸も痛い(メンタル的にもちょっと痛いが、それ以上に物理的に)はずだ。ボッキリ折れてはいないけど、ちょっと肋骨あたりがどうかしているのかも知れない。


夜、ベッドに入ったら寝返り打つたびに胸というか背中というか肋が痛かった。疲れてたから結局ぐっすり眠ったけども。


結局、ダートもかなり満喫したし、何より新しい林道も走れたしで 楽しかったけど、次回こそは平穏無事なツーリングになりますように・・・。


#追伸

結局その後、1ヶ月強くらいは右胸の痛みが続いた。胸というか横っ腹というか、肋骨あたり。やっぱりヒビでも入ってたんだろうなと思う。転倒は昔からあるけど、やはりバイクが大きくなり、反射神経は歳とともに鈍くなっているからか、転けたダメージが思うより大きくなってきた傾向はある。気をつけないと。

コメント

人気の投稿